ファミリーマートでは、新型コロナウイルス（COVID-19）の流行に伴う家庭での食事需要をターゲットに、スーパーマーケット「FamiSuper」の店舗展開を開始し、本年中に15店舗を展開する予定であることを発表した。
これまでコンビニエンスストアは、コーヒーやお菓子を手元に置くといった「個人」のニーズが中心だった。 しかし近年、新型コロナウイルスの流行の影響で、家庭で調理する人の割合が大幅に増え、コンビニエンスストアも家庭のニーズを重視するようになった。
東方が実施したインターネット調査によると、新型コロナウイルスの流行によって実家暮らしの割合が増え、9割もの人が家での夕食を選ぶようになったそうだ。 ファミリーマートの商品部副部長である蔡瑜華も「新型コロナウイルスの感染拡大以降、生鮮野菜の売上は2倍になり、冷凍食品の売上は毎年30％増加している」と見ている。
第一弾として、今日16日に台北市大安区のファミリーマート龍埔店、新竹県竹北区の新華興店にFamiSuper選品超市店を出店する予定だ。 今年は台湾全土で15店舗を目標とし、単店舗での顧客数および売上高を10％から20％増加させる見込みだ。
ファミリーマート龍普店の70坪のうち、12～15坪はFamiSuperとして計画中だ。
ファミリーマートがFamiSuper選品超市店を作り、簡単に調理できる即席料理のビジネスチャンスを獲得する狙い。
FamiSuperの生鮮食品・冷凍フランス料理を一気にチェック！
ファミリーマート龍普店の店舗面積は70坪で、そのうち12～15坪をFamiSuper超市店に改装している。 この部門では、2〜3人分の1食分が中心で、冷凍食品の比率を80％以上に高め、アイテム数も100以上とする。加えて、小分けや保存のしやすさなど、調理する時間がなく、料理が苦手な共働き家庭や少人数世帯、単身者に向けた内容となっている。
FamiSuperセレクトの店舗では、冷凍食品のうち8割以上が調理済み・温め直しの商品で、その数は100品目以上だ。
ファミリーマートの冷凍食品ブランド「媽媽煮藝」のほか、以前ファミリーマートと共同開発した「永豊餘生技」の家庭料理、「天和鮮物」「究好豬」「洽富雞」など、約30の品質と実績のあるブランドがある。
また、商品の幅を広げるために、フランス料理の前菜やメインディッシュからデザートまで揃うフランスの冷凍食品ブランド「Picard」の販売もファミリーマートが行っている。
その他、生活を楽しむことを重視する現代人の生活様式に対応するため、FamiSuper超市店では、赤ワイン、白ワイン、葡萄酒、スパークリングワイン、日本や韓国の焼酎、カクテル、さらにはフレーバーワインまで、約70種類の色々なドリンクが取り揃えられていて、ケータリングやパーティーなどにも利用できる。
ファミリーマートFamiSuper選品超市店の常温コーナー
またFamiSuper選品超市では、約70種類のこだわりのワインや飲み物を取り揃えたワインラックを設置している。
ファミリーマートは今年15店舗を展開し、住宅地と商業地が混在するエリアをターゲットに
近年、スーパーマーケットの全聯福利中心的店の出店が進み、1000店舗を超える店舗数は、老舗コンビニエンスストアのOKmartをも凌駕している。コンビニエンスストアも生鮮食品に手を広げ始め、コンビニエンスストアとスーパーマーケットの競争はますます激しくなっている。
実は、ファミリーマートがスーパーマーケットの店舗展開を始めたのは10年前。2015年に冷凍生鮮食材の販売を中心とした「天和鮮物複合店」をオープンし、その後コンビニエンスストアでの冷凍生鮮食材の需要を観察し、台湾全土で400店舗に達した「スーパーマーケット機能店」を開発し、2020年の新型コロナウイルス流行下に冷凍食品店舗3.0をコンセプトに「永豐餘生技複合店」を立ち上げている。
新ブランド「FamiSuper」を立ち上げ、1年間で15店舗を展開するなど、ファミリーマートが生鮮食品カテゴリーにこれまで以上に真剣に取り組んでいることは明らかだ。
蔡瑜華は、より多くの人に新しいブランドのFamiSuperを知ってもらうため、住宅地と商業施設が混在するショッピングエリアをターゲットにしたショップを展開する予定だという。 同時に、FamiSuper全15店舗で12〜15坪のスペースを確保したいとも考えているが、これは選定される店舗の坪数にもよるだろう。