
小北百貨の目標店舗数は500店舗
小北百貨(SHOWBA)副総経理の張書賓氏は、1年に1度開かれる記者会見で、「新竹市の湖口に建設中の自動倉庫が稼働すれば、台湾で500店舗を展開するという目標を達成できるだろう」と述べています。
夜市から始まった小北百貨は、台南と高雄に約100店舗あり、近年は北への進出を続けています。昨年は、店舗拡張部門を設立し、台湾国内の店舗数は合計195店舗となりました。
同社は、新竹市湖口の土地を10億台湾ドルで購入し、1万3000坪の物流自動倉庫を建設しています。この倉庫は、北部の小北百貨の主要倉庫になる予定ですが、現段階ではまだ着工していないため、竣工は2025年末以降になります。

小北百貨は24時間営業で品揃えが良い
小北百貨の各店舗は3万点近い商品を揃えており、三角コーンから凸面鏡まで何でも売っているというイメージがあります。さらに、全店24時間営業で、夜間、商品を急に購入しなければならなくなった顧客を獲得しています。
同社の強みは、品揃えの良さと24時間営業で、これにより30年に渡って台湾小売業界での地位を確立してきました。最近では、日本のネットユーザーから台湾版ドン・キホーテとも呼ばれています。
小北百貨の売上高は公表されていませんが、あるメディアは年間売上高が約70億台湾ドルであると推測しています。ですが、業界関係者やサプライヤーへの聞き込みによると、小北百貨の売上高はすでに100億台湾ドルを超え、台湾に800店舗展開する美聯社(Simple Mart)に匹敵するとのことでした。
小北百貨は500店舗という目標店舗数を掲げていますが、達成には、24時間営業で品揃えが良いという同社の強みが不利になるかもしれません。
台湾北部で店舗を展開する際の問題点
基本給が上がり続ける中、小北百貨の24時間営業という特徴は、同社の負担になっています。
関係者によると、店舗のレンタル料が高いビジネス街では、来店する客は多いが、24時間営業にかかるコストで儲からない店もあるようです。また、近年の小売価格の上昇により、小北百貨の最高幹部も「純利益水準を維持することに苦労している」と認めています。
小北百貨の広報部長である吳澄彥氏は、24時間営業は小北百貨店の競争優位性であるため、変更すべきではないと指摘しました。同社は人件費を削減するため、店舗内の人員がほぼ100%正社員という従来の体制から、正社員80%、パート20%という体制へと切り替えています。
次に、小北百貨の「何でも売る」という特徴ですが、これは、店舗ごとに少なくても2万5000種類の商品を揃えるという意味で、この基準を満たすためには少なくとも300~400坪以上の店舗が必要になります。
台湾では、大きい面積を持つ店舗は少なくなってきています。そのため、「台北市内で、300~400坪以上の物件を見つけるのはほぼ不可能だ。小北百貨は北部で店舗を拡大しているものの、依然として新北市郊外の住宅地や工業地帯に重点を置いている」と吳澄彥氏は話します。

現在、小北百貨の優位性を維持しながら、どのように店舗を拡大するかが課題になっています。張書賓氏は2025年の展望として、「昨年の年間売上高成長率が6%だったので、今年は年間成長率10%に挑戦し、約15店舗を新規オープンする」と話しました。
小北百貨店は現在、配送プラットフォームと連携し、24時間対応できる配送サービスを準備中です。
引用元:https://www.bnext.com.tw/article/83024/show-ba-31th-