
KKdayがシリーズCで資金調達を完了
2024年12月5日、旅行に関するオンライン予約サイトを運営するKKdayは、7,000万ドルの資金を調達したと発表しました。
2022年のシリーズC+に続く資金調達となり、シリーズCラウンドで調達した資金は1億ドルの大台を突破したと推測され、同社の長年にわたる資金調達の累計金額は約2億ドルになります。
今回の資金調達はクールジャパン機構、National Development Fund(Executive Yuan)、ZUU&De Capital Fund、彰銀創業投資股份有限公司、Darwin Venturesなどの投資家に支持されました。
KKdayチームは、「今回調達した資金の一部はアジア太平洋市場における戦略的なM&A計画に使用され、トラベルテック業界におけるKKdayの存在感と地位をますます高めるだろう」と話します。
また、周囲が関心を寄せるIPO(新規公開株式)のスケジュールについて、KKdayは「現在IPO計画は準備中だが、明確なスケジュールは存在していない。各都市のKKdayはIPOを行う潜在的な機会を持つが、上場は一つの過程にしかすぎず、重要なのは、企業が如何にして成長と革新を続けるかだ」と述べました。
rezioとKKday mallが成長を後押し
2014年の設立から現在まで、新型コロナウイルスの大流行を経て、台湾、香港、日本、シンガポール、タイ、ベトナム、オーストラリアなど11か所にKKdayの主な拠点があります。
今年8月、グループの月次流通取引総額(GMV)が最高益を超えたほか、KKday傘下の旅行業システム「rezio」と「KKday mall」も成長を続けています。
KKdayの統計によると、「rezio」の展開から4年が過ぎ、サプライヤー数は5,000社を突破、旅行商品数は30,000点に達し、台湾、日本、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、さらに遠方のドバイや欧米諸国にまで普及しています。

「KKday Mall」は、2021年末のサービス開始以来、サプライヤー数は3,000社を超え、日本、韓国、香港、マカオ、東南アジア、中東、ヨーロッパ、アメリカなど56か国の企業が「KKday Mall」で自社の商品を販売しています。
これまでに13,000点以上の多彩な体験型ツーリズム商品を取り扱い、多言語サービスを提供することで国際的な旅行客の受け入れ拡大を図ってきました。
日本のプラットフォームと連携して市場開拓
KKdayの創設者兼CEOの陳明明氏は、「各旅行市場の需要から判断すると、以前から日本はアジア各地の旅行者が好む海外旅行先であり、KKdayの市場データによると、日本に向かう旅行客は台湾・香港・韓国の出国者の30%、シンガポールと東南アジアの出国者の20%を占めている」と話します。

この傾向を踏まえ、KKdayは「All Round Japan」計画を始動し、今年(2024年)8月に日本の有名な宿泊プラットフォーム「じゃらん」と連携し、日本国内の1万軒近い宿泊施設を導入しました。
直近では、日本で人気のレストラン予約プラットフォーム「食べログ」と連携し、42,000軒を超えるレストランを導入します。
KKdayのウェブサイトから日本のレストランを直接予約できるようにすることで、アジアから日本へ向かう旅行者が最も使いやすいと判断するプラットフォームになることを目指しています。
「日本のオンラインプラットフォームとの戦略的連携によって、商品数は35万点の大台を超えた。また、旅行業界を率いるViator、GetYourGuide、Traveloka、Agoda、Googleと緊密に連携し、世界各国の旅行者のニーズに応え、国境を超えたビジネスチャンスを拡大させる」とKKdayチームは話します。
AIテクノロジーを活用する専門チームを設立
2025年の展望について、KKdayは戦略的な連携、アジア太平洋地域の優秀な人材の確保、AIテクノロジーの活用、ブランドの再構築と4つの経営戦略を挙げています。
アジア太平洋地域における市場拡大を加速させるだけではなく、応用AIとデジタルテクノロジーを活用して体験型観光業者のDX化を助けることを目標にしています。
KKdayは、すでにAIテクノロジーを活用する専門チームを設立し、生成、SEOの最適化、カスタマーサービスの自動化など重要な分野に力を入れています。
「観光地ごとの推薦文章の自動生成、同義語検索の拡充とFAQ自動生成システムは完成している。今後は、旅行プランのさらなるパーソナライズ化と、旅行に対するアドバイス機能の開発を進めていきたい」
「AIを通して旅行者のニーズに即時に応えることで、旅行中の問題を解決したり、新しいことへの挑戦を容易にさせたりし、旅行全体をさらに良いものにしていく」
同時に、KKdayはアジア太平洋地区の優秀な人材の募集とソフトウェア開発チームの拡大を続けくとも話します。
「もし、日本語能力を備えた人材であれば、日本で仕事をする機会がある。異なる文化と職場を体験できるでしょう」
引用 https://www.bnext.com.tw/article/81574/kkday-fundraising?