大解剖!コロナ禍の台湾のオンライン利用使用状況パート1【2020年版】

前書き

台湾のインターネットに関する調査とレポートを行なっているTWNIC(財団法人台湾網路資訊中心)より2020年台湾のインターネットの利用状況調査のデータとレポートが公表されました。
TWNICで公表されている調査データは「年代ごとインターネット利用状況」「利用時間帯と利用内容」「コロナ禍のインターネット使用内容への影響」「コロナ化でインターネットが与えた影響」「都市部と非都市部のインターネット格差」という5項目についてまとめられております。
またTWNICの調査以外を取り入れさらに詳細な内容を記載した2020年インターネット利用状況というレポートも同時に公表されました。
これらの内容をまとめたものを2回にわたり投稿いたします。
パート1はTWNICの5項目調査データのまとめです。

この文章の要点

・2020年台湾インターネット利用率は83.9%
・Lineなどの通信アプリがもっとも利用率が高い
・インターネットショッピング利用率は59.6%で前年より5.6%減少
・インターネットショッピング平均利用単価は3217元で前年より556元増加
・インターネット利用が最も多い時間帯は18:00 – 23:59。
・コロナ禍の在宅ワーク率は10.8%

年代ごとのインターネット利用状況

年代ごとインターネット利用率

台湾インターネット利用率年代差

2020年台湾のインターネット利用率は全体では83.8%となっており2019年の利用率より約5%下がりました。
Z世代(12〜24歳)、Y世代(25〜39歳)、X世代(40〜55歳)、56歳以上と年代を4つに分けるとZ世代の利用率は100%となりY・X世代でも95%を超えていますが、56歳以上が59.1%となりこの世代のインターネット利用率が全体の利用率を引き下げた形となります。

年代別インターネット利用内容TOP5

台湾インターネット利用内容

利用内容を見ると全年代でLineやメッセンジャーなどの通信アプリの利用が90%を超えました。
ネットメディアなどの利用はZ世代と56歳以上の利用率が全体平均を下回り、Youtubeなど映像メディアやライブ配信、SNSや掲示板の利用は年齢が高い層で低くなっています。
メールや検索行動はY世代が突き抜けて高く、これは仕事などで利用することが影響を与えていると考えられます。

年代ごとのインターネットショッピング利用率と平均利用金額

台湾インターネットショッピング利用率
インターネットショッピング利用率
インターネットショッピング平均消費金額
インターネットショッピング平均利用金額

インターネットショッピングの利用率はすべての世代で前年2019年を下回りましたが平均利用金額が556元増加しています。
この理由は資料内に明記されておりませんが、我那覇ラボではコロナ禍で今まではオンラインで購入していなかった生活用品などを家族単位でオンラインでまとめ買い購入することになったので一回の消費金額が上がり利用率(利用頻度)が下がったのではないかと考えております。

インターネットの利用時間帯と利用内容

インターネット利用時間帯
インターネット利用時間帯
インターネット利用内容
18:00 – 23:59のインターネット利用内容

インターネットの利用時間時間帯は仕事が終わる18:00 – 23:59が最も多い時間帯となります。この一番利用率が高い時間帯のインターネット利用内容を見ると通信アプリやSNSの利用率が高くなっています。

都市部と非都市部のインターネット格差

都市部と非都市部の格差

インターネットの利用格差を都市部、非都市部のインターネット接続方法とその利用率というデータという形で公表しています。
都市部はインターネットの利用率が高く利用方法は自宅の無線インターネット(自宅Wifiやスマホのデザリング)やスマホの利用率が高く公共Wifiを利用する率は低い結果となっています。
非都市部のネット利用率は56%と低くなっており、無線ネット利用率とスマホ、公共Wifiの利用率がほぼ横並びとなっており、自宅などでネットを利用できない人が公共Wifiを利用してインターネットを利用している割合が高くなっていると予想されます。

コロナ禍のインターネット使用内容への影響とコロナ化で仕事などのオンライン化の影響

コロナ禍のインターネット利用内容への影響
コロナ禍のインターネット使用内容への影響

上記はコロナ禍がインターネット使用内容を9項目に分け、コロナ禍が与えた影響を調べたアンケート調査のデータです。すべての項目で変化がないという回答が多いでしたが、フードデリバリーアプリの利用が増加したという回答が最も高い数値となりました。またオンライン学習の利用が増えたという回答も25%以上ありました。

台湾在宅ワーク比率
コロナ化で仕事などのオンライン化の影響

本調査ではコロナ禍でインターネットが生活に与えた影響という調査のために「マスクをオンラインで購入した経験」と「在宅ワークの有無」という2項目で調査を行なっております。台湾はコロナの水際対策が成功しているせいもありマスクの購入率と在宅ワーク率どちらもと低い数値となっています。

データソースおよび参考資料

・TWNIC(財団法人台湾網路資訊中心):https://www.twnic.tw/index.php
・TWNIC2020年インターネット利用状況レポート原文:https://report.twnic.tw/2020/assets/download/TWNIC_TaiwanInternetReport_2020_CH.pdf

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